nexacro platformでプロジェクトを実行するためには、プロジェクトを実行可能な形式のファイルに変換する作業が必要になります。そして変換されたプロジェクトをテストするために必要な環境によって実行モードを選択し、テストを行います。この章では、プロジェクトのビルドと実行について説明します。
プロジェクトジェネレート(Project Generate)
Generate
nexacro studioで編集したファイルは、実行するためにJavaScriptファイルに変換する過程が必要になります。この動作をGenerateといいます。
Generate Application
Generate動作をApplication単位で実行します。
リボンメニューの [HOME > Generate > Application]またはメニューの[Generate > Application]を選択して実行することができます。
サービスに登録されたファイルは ADLに依存されずに TypeDefinitionで管理されるため ADL選択に関係なく、すべてのGenerateされます。
Generate Theme
Generate動作をテーマ単位で実行します。
リボンメニューの[HOME > Generate > Theme]またはメニューの[Generate > Theme]を選択して実行することができます。
Generate Service
Generate動作をサービス単位で実行します。
リボンメニューの[HOME > Generate > Service]またはメニューの[Generate > Service]を選択して実行することができます。
Generate File
Generate動作を、活性化されたビューまたは Project Explorerから選択されたファイル単位で実行します。
活性化されたビューがある場合には、リボンメニューの[HOME > Generate > File]またはメニューの[Generate > File]を選択して実行することができます。活性化されたビューが存在しない場合には、メニューが非活性化されます。
Project Explorerで、目的のファイルを選択し、コンテキストメニューから[Generate File]項目を選択すると、Generate機能を実行します。
Regenerate
Generate機能は、作成するファイルが出力パスにすでに存在しながら変更されていない場合、そのファイルは、変換時に再作成しません。Regenerate機能は、重複ファイルの有無にかかわらず、対象ファイル全体を変換します。メニューの[Generate > Regenerate]を選択して実行します。
自動Generate
nexacro studioでプロジェクトをロードして編集する場合、Generateされたプロジェクトファイルが必要になります。以下のような操作を実行するたびに自動的にGeneratorが動作し、必要なファイルに対するGenerate機能を実行します。
プロジェクトロード
ファイル生成
ファイル修正後保存
Deploy実行前
QuickView実行前
プロジェクト実行
nexacro studioで編集した結果をnexacro platformで実行することができます。プロジェクト実行は、アプリを実行するLaunch機能とFormのみ実行するQuickView機能に分かれます。
実行モード
リボンメニューの[HOME - Launch]またはツールバーからBrowser Combo項目を選択して実行モードを設定することができます。
コンボリストに表示されるWebブラウザは、開発者PCにインストールされた Webブラウザのサポートされる項目のみ表示されます。
インストール時に、64ビットNREオプションを選択した場合には、コンボリストに64ビットNREの項目が表示されます。
NRE(Nexacro Runtime Environment)
32ビットまたは64ビットのNexacro Runtime実行環境(NRE)で実行します。nexacro.exeファイルを介して実行され、Webサーバーなしで生成されたファイルに直接アクセスしてアプリを実行することができます。
Emulator
デバイスやスクリーンの設定に応じて、実行される様子をプレビューすることができるエミュレータツールをサポートします。編集中の画面をデバイス、スクリーンの設定に応じてリアルタイムに変えて実行結果を確認することができます。
項目 | 説明 | |
---|---|---|
1 | Screen List | Screen Definitionリストを表示 |
2 | Orientation | Tablet、PhoneタイプのScreenの場合、画面を縦・縦に表示 |
3 | Size | 画面サイズ |
4 | Show Output | Outputウィンドウ表示可否 |
5 | Reload | 現在表示される画面をリロード |
6 | Preview | 現在画面のプレビュー画面 |
7 | Output | エラーとメッセージ表示 |
Webブラウザ
Webブラウザでアプリを実行することができます。ユーザーデバイスにインストールされているWebブラウザでアプリを実行します。モバイルデバイスを使用する場合には、URLを直接入力して実行することができます。
Launch
nexacro platformアプリを実行する機能です。ScreenDefinitionを先に設定し、実行モードを選択します。
リボンメニューの[HOME - Launch - Launch]もしくはメニューの[Generate>Launch]で実行することができます。ウェブブラウザで実行する場合、URLを入力するウィンドウがポップアップされ、入力したURLを選択したWebブラウザで実行します。ローカルWebサーバーを使用する場合は、メニュー[Tools>Options>Project>Launch]項目で指定した「Server Host Url」がURLに指定されます。
メニューの[Tools> Options> Project> Launch]の項目で、「Web Server」を選択した場合、URLが入力されていない状態且つ「[Run Configuration]ウィンドウの表示」がチェックされていない場合、下記のURLを入力するウィンドウが表示されます。
メニューの[Tools>Options>Project>Launch]で、[Run Configuration]ウィンドウの表示有無を選択した場合には、次のような画面が表示されます。
Use Nexacro Runtime Browser excute paremetersの横の「?」ボタンをクリックすると、以下のヘルプの項目ページが表示されます。
Misc. Objects > System > Method > execNexacro
QuickView
活性化されたビューがForm編集ビューの場合、QuickViewを実行することができます。または、Project Explorerが活性化された状態で選択されたツリーアイテムがFormファイルである場合にも QuickViewを実行することができます。
QuickViewはリボンメニューの[HOME - Launch - QuickView]またはメニューの[Generate > QuickView]で実行することができます。
ブートストラップテンプレートの管理
本章もしくは節で説明する機能は、nexacro beyond 17.1.2.100バージョンで追加された機能です。
自動生成されるブートストラップHTMLファイルをユーザーが必要なコードを追加したテンプレートを適用して生成することができます。メニューの「Generate>Bootstrap Customize」項目を選択し、テンプレートコンテンツを編集すると自動的に生成されるブートストラップファイルに反映されます。
ブートストラップテンプレートでは、下記の5つのファイルを管理することができます。
ファイル | 説明 |
---|---|
index.html | Webブラウザの配布ファイルのPacking時に生成されます。 パラメータなしでサーバーに配布し、該当のファイルのURLにアクセスすると実行します。 |
launch.html | nexacro studioで「Launch」を実行する際に使用するファイルです。 Generate時に生成され、配布時には使用しません。 screenidをパラメータとして使用して実行します。 |
quickview.html | nexacro studioで「Quick View」を実行する際に使用するファイルです。 Generate時に生成され、Web Browser配布ファイルのPacking時にも生成されます。 screenidとformnameをパラメータとして使用して実行します。 |
popup.html | nexacro.openメソッドでモードレスウィンドウを実行する際に使用するファイルです。 Generate時に生成され、Web Browser配布ファイルのPacking時にも生成されます。 |
run.html | iOS配布ファイルのPacking時に生成されます。 Update Typeが「Server」である場合はRun.htmlファイルとして生成され、「Update」、「Local」である場合はRun.zipファイル内に圧縮された形式で生成されます。 |
Bootstrap Customizeの基本機能は下記の通りです。
項目 | 説明 | |
---|---|---|
1 | ブートストラップテンプレートリスト | 編集するブートストラップテンプレートを選択します。 |
2 | ブートストラップタンプレート編集 | 選択したブートストラップテンプレートコンテンツを修正します。 必須キーワードは青色の「!」で、行番号の横に表記しており、必須キーワードを修正もしくは削除した場合には、編集ウィンドウの上段に警告メッセージを表示します。 |
3 | ブートストラップタンプレート反映 | 作成されたテンプレートコンテンツを保存し、プロジェクトブートストラップファイルを再生成します。 |
4 | ブートストラップタンプレート初期化 | 2つの初期化オプションを提供します。 現在開いているブートストラップテンプレートのみデフォルトに戻すか、もしくは全体ブートストラップテンプレートをデフォルトに戻すことができます。 |
スクリプトコードを追加したテンプレート作成
URLパラメータを使用して特定の言語コードの入力を受ける機能を実装する場合は、下記のようにテンプレートにコードを追加することができます。
1
メニューの「Generate > Bootstrap Customize」項目を選択し、Bootstrap Customizeを実行します。
2
ブートストラップテンプレートリストからquickview.htmlファイルを選択します。
3
scriptタグの下にoninitframework functionに下記のコードを追加します。
nexacro._lang = urlParams.lang;
4
「OK」ボタンをクリックするとウィンドウが閉じられ、ブートストラップファイルを再び生成します。
5
Generate Pathに指定したパスに生成されたquickview.htmlファイルをテキストエディタで開き、追加したコードがファイル生成時に反映されているか確認します。
ブートストラップテンプレート編集時の注意事項
キーワードの修正/削除
キーワードの項目を修正/削除することはおすすめしません。キーワードを修正したり削除する場合は、ブートストラップ編集ウィンドウに下記のように警告メッセージが表示されます。下図では、#{FRAMEWORK_LIBRARY}項目を#{FRAMEWOR_LIBRARY}に修正しました。
警告メッセージが表示されても、保存して反映することができます。 「OK」ボタンをクリックすると、反映の有無を再確認します。
生成されたコードを実行すると、フレームワークライブラリを正常に呼び出すことができず、エラーとして処理されます。
基本スクリプト修正
nexacro._initHTMLSysEventやnexacro._loadADLなどの関数は、nexacroでフレームワーク内部に指定された関数を呼び出す部分なので、削除や位置を変更するとアプリの実行に影響を与えることがあります。アプリの実行に影響を与えない範囲で修正することができます。
参考事項
ブートストラップテンプレート設定ファイルパス
ブートストラップテンプレートを設定した場合には、プロジェクトパスに設定ファイルが生成されます。ブートストラップテンプレートファイルを共有するには、設定ファイルとプロジェクトファイル(XPRJ)に当該設定ファイルを指定したタグを追加する必要があります。
[project path]\bootstrap.xml
プロジェクトファイル(XPRJ)には、下記のようにタグが追加されます。
<?xml version="1.0" encoding="utf-8"?> <Project version="2.1"> ... <BootstrapCustomize url="bootstrap.xml"/> </Project>
キーワード一覧
キーワード | 説明 |
---|---|
Environment情報 | |
#{LANGUAGE} | localeプロパティ値に応じてHTMLプロパティタグを生成 |
#{META_CHECKVERSION} | checkversionプロパティ値によって、metaタグを生成 値を設定しないとタグを生成しません。 |
#{FAVICON} | iconプロパティ値に応じてlinkタグを生成 値を設定しないとタグを生成しません。 |
#{USERFONT_STYLE} | userfontidプロパティ値に応じてlinkタグを生成 値を設定しないとタグを生成しません。 |
Project情報 | |
#{FRAMEWORK_LIBRARY} | フレームワークjsファイルのscriptタグを生成 |
#{COMPONENTS_LIBRARY} | コンポーネントjsファイルのscriptタグを生成 |
#{ENVIRONMNET_LIBRARY} | environment.xml.jsファイルのscriptタグを生成 |
#{SCREEN_INFORMATION} | Screen設定情報処理 |
#{USERFONT_INFORMATION} | xfont設定情報処理 |
Run.html | |
#{MOBILE_LIBRARY} | archivefiles.jsファイルのscriptタグを生成 |
#{PROJECT_URL} | ユーザーが入力したプロジェクトURL |